ウイルス対策に有効な窓開け換気方法
新型コロナウイルスやインフルエンザなど、ウイルスによる感染拡大を予防する方法として換気が推奨されています。今回は人が集まる学校教室を対象として、どのような窓開け方法が有効なのかを、コンピュータシミュレーションを使って比較してみます。
表1 換気回数と空中浮遊粉塵除去に必要な時間
換気回数 | 99%除去にかかる時間(分) | 99.9%除去にかかる時間(分) |
---|---|---|
2 | 138 | 207 |
6 | 46 | 69 |
12 | 23 | 35 |
学校は医療施設とは異なりますので、直接比較はできませんが、上記のように比較的長い時間粉塵は空気中を漂い、換気回数を増やせば除去にかかる時間を短くできることが分かります。
表2 ケース番号と窓開けパターン
ケース番号 | 教室窓 (屋外-教室) | 教室-廊下間 | 廊下窓 (廊下-屋外) |
---|---|---|---|
ケース1 | 全開、ランマ窓閉め | 閉め | (全開) |
ケース2 | 全開 | 閉め | (全開) |
ケース3 | 10cm 開け | 10cm 開け | 10cm 開け |
ケース4 | 30cm 開け | 30cm 開け | 30cm 開け |
ケース5 | 全開、ランマ窓閉め | 全開 | 全開 |
ケース6 | 全開 | 全開 | 全開 |
※全開とは引き違い窓の片方をすべて開いた状態(幅約90cm)
※(全開)は計算上の理由による設定で、教室の換気には寄与しない設定
※教室-廊下間のドアは常に閉め
※特に表記が無い場合は、ランマ窓も同じ幅で開いています
ケース1 ケース2 ケース3 ケース4 ケース5 ケース6
ケース1 空気齢分布
(最大値9000)ケース2 空気齢分布
(最大値9000)
ケース2 空気齢分布 ケース6 空気齢分布
ケース3 空気齢分布 ケース4 空気齢分布 ケース6 空気齢分布
おことわり
今回の検討はある一定の条件下でのシミュレーション結果になります。異なる条件では違った結果や傾向になる場合があります。また、このシミュレーション結果は実現象の再現を保証するものではありません