いきなりOpenFOAM (9)
円柱周りの流れを計算する
円柱周りに図3に示すように、再分割領域を設定します。
続けて図4に示すように、円柱表面にレイヤーメッシュを設定します。
基本設定で、定常計算、終了サイクルを500、乱流にチェックを入れ、乱流モデルは標準k-εモデルを選択します(図5)。
物性設定で物性名の横にあるノートアイコンをクリックし、Airを選択します(図6)。
初期条件で静止状態を設定します(図7)。
境界条件では、図8に示すように、流入口は流速10m/s、流出口は自然流入出、円柱表面は静止壁を設定します。領域名はFreeCADで作成したstlに付けられていた名前になります。
計算設定で並列数を入力します。その他の項目は今回もデフォルトの設定で計算します(図9)。
出力設定で出力間隔を入力し(図10)、最後に、OpenFOAMのバージョンに相当するフォーマットを選択し、「エクスポート」をクリック、解析ファイルをダウンロードします(図11)。
図12はメッシュを表示したものです。円筒周囲でメッシュが細分化されていることがわかります。
図13は流速分布のベクトル表示です。円柱後方で渦が発生していることがわかります。
図14は流速分布のコンター表示です。円柱後方には、流速の小さい後流が発生していることがわかります。
図15は静圧分布のコンター表示です。円柱上流側の面は流れの衝突圧を受けて、円柱には流れ方向への力が加わりますが、同時に円柱下流側には負圧域が発生し、円柱には流れ方向に引っ張る力が加わります。この2つの力の和が円柱に働く抗力となります。
これで、円柱周りの流れの解析は終了です。
今回XSimでの設定内容以外は、具体的な操作手順を割愛しました。
FreeCADの具体的な操作については、いきなりOpenFOAM第5回および第7回、OpenFOAMでの計算実行は第8回、ParaViewの操作については第3回、第4回および第8回を参考にしてみてください。
次回は建物周りの流れを解析してみます。
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