Windows10版OpenFOAMのインストール方法
Ubuntu 20.04LTS & OpenFOAM® v1912
Windows10で利用可能になった、「Windows Subsystem for Linux」を利用して、仮想環境を構築することなくWindows10マシン上でOpenFOAMを利用するためのインストール方法を紹介します。
なお、今回インストールするバージョンはLinuxがUbuntu 20.04LTS、OpenFOAMはOpenCFD版のv1912(Windows10 Native)になります。
アプリの機能のページにある「プログラムと機能」を選択します。なお、このリンクがウィンドウの幅によっては下にある場合があります。
新しいウィンドウが開きます。
ウィンドウ左にある「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックします。
さらにウィンドウが開きます。
リストの中から「Windows Subsystem for Linux」にチェックをして「OK」します。
少し処理の時間があります。
その後、下の画面になったら有効化をするために、一旦再起動します。
クリックをするとUbuntuのインストール画面になります。
「入手」をクリックしてUbuntuをインストールします。
※ダウンロード後「インストール」ボタンが表示される場合があります。
※Microsoftアカウントが必要な場合があります。
Ubuntsuのダウンロードとインストールが終了すると、起動ボタンがアクティブになります。
WindowsへのUbuntuのインストールは終了しましたが、このあとUbuntu本体のセットアップが必要です。
インストール後アクティブになる「起動」ボタンか、WindowsのスタートメニューからUbuntuを起動します。
はじめてUbuntuを起動したときは、自動的にセットアップのプロセスになります。その後ユーザー名(Ubuntuのみで使用)とパスワード(Ubuntuのみで使用)を登録します。
Ubuntuのセットアップが終了すると、最後に「$」が表示され、入力待ち状態になります。 (セットアップには少々時間がかかります)
これで、インストール作業は終了です。
【Ubuntuのアップデート作業】
Ubuntuのインストール後、最新のモジュールにアップデートをします。
入力待ちの状態(「$」が表示されている状態)でコマンドを入力します。
$ sudo apt update
この処理が終了したら、続けて
$ sudo apt upgrade
途中、Ubuntuのパスワードを聞かれる場合があります。また処理を続けるための(Y/n)の入力が必要ですので、その場合は「Y」で続行します。
少々時間がかかりますが、最後に入力待ち状態になったらアップデート処理は終了です。
OpenCAE版 OpenFOAMのサイト
https://www.openfoam.com/
トップメニューの中の「Download」から「Windows 10 native」を選びます。
移動先の OpenFOAM® Installation on Windows 10 のページに、モジュールのダウンロードリンクとインストール方法、テスト方法が記載されています。
【OpenFOAMのダウンロード】
OpenFOAMのインストールモジュールは、Install OpenFOAM項目の下にある、「OpenFOAM-v1912-windows10.tgz」のリンクです。
リンクをクリックすると別のダウンロードサイトが開き、自動的にダウンロードが始まります。通常、ダウンロードファイルは下記に保存されます。
C:\ユーザー\<ユーザー名>\ダウンロード
サイトの説明もこのフォルダへダウンロードされたものとして説明されていますので、ダウンロード後そのままにしておきます。
【OpenFOAMのインストール】
いよいよOpenFOAMをインストールします。
まず、Ubuntuを起動します。
次に、OpenFOAMにインストール方法が記載されていたページ( OpenFOAM® Installation on Windows 10 )を開きます。
「Install OpenFOAM」の項目に1から5のステップがありますが、現在、2まで終了しました。3から5には点線で囲われた5つのコマンドがありますので、これを順番に実行していきます。
コマンド中の<USER>はWindowsのユーザー名(ログイン名)になりますので、コマンドを実行する前に書き換える必要があります。なお「$USER」というコマンドが出てきますが、こちらはそのままにします。
※コマンドは基本的にコピーペーストでOKです。OpenFOAMのサイトにあるコマンドを[CTRL]+Cでコピーし、Ubuntuではマウスの右クリックでペーストできます。
途中、数分処理に時間がかかるところがありますが、最後のコマンドを実行して、「$」が返ってきたらインストールは終了です。
【環境設定】
OpenFOAM本体のインストールではありませんが、Ubuntu上でOpenFOAMを実行するための環境設定を行います。
「Configure the bash-shell to run OpenFOAM」項目の2つのコマンドを実行します。
おことわり
インストール方法はインストールするPCの環境、モジュールのバージョンなどによって変更される場合があります。また、本ページの方法は数ある方法の1つであり、様々な環境での検証は行われておりません。