OpenFOAMとは?(その1)
名称の由来
OpenFOAMはオープンソースの三次元熱流体解析(CFD)ソフトウェアです。「FOAM」はField Operation And Manipulationの略で、元々FOAMという商用ソフトウェアをオープンソース化した際に「OpenFOAM」という名称に改称されました。
「OpenFOAM」の名称は、米ESI社のグループ企業であるOpenCFD社の登録商標です。またOpenFOAM財団はこの商標の使用権を2011年に取得しています。
OpenFOAMのルーツ
OpenFOAMの原形は、1990年代イギリスのインペリアルカレッジGosman研究室の学生によって開発が始まりました。元々Fortranのコードでしたが、その後オブジェクト指向のC++に書き換えられ、2000年初頭には、開発者であるHenry Weller, Hrvoje Jasak, Mattijs JanssensらによってFOAMという商用コードとして提供されていました。
2004年12月にHenry Weller, Mattijs Janssens, Chris GreenshieldsによってOpenCFD社が設立され、彼らが開発していた「FOAM」はオープンソース化され、名称も「OpenFOAM」と改称されました。
2011年8月にOpenCFD社は米SGI社に買収されますが、OpenFOAMのソース管理や配布は、買収と同時に設立されたThe OpenFOAM Foundation(OpenFOAM財団)で運用されるようになりました。
2012年9月にはSGI社のグループ企業であったOpenCFD社が米ESI社に買収されましたが、OpenFOAM財団による運用が継続され、GNU GPL(General Public License)に従って開発とバージョン管理が行われていいます。
2016年からは、OpenFOAM財団とESI (OpenCFD社) がそれぞれ別々のバージョンをリリースすることになり、現在、財団版とESI版の2種類のバージョンが存在します。
The OpenFOAM Foundation: https://openfoam.org/
ESI (OpenCFD社): https://www.openfoam.com/
各バージョンのリリース日一覧
年/月 | OpenFOAM財団版 | ESI(OpenCFD)版 |
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2021/12 | v2112 | |
2021/07 | v9 | |
2021/06 | v2106 | |
2020/12 | v2012 | |
2020/07 | v8 | |
2020/06 | v2006 | |
2019/12 | v1912 | |
2019/07 | v7 | |
2019/06 | v1906 | |
2018/12 | v1812 | |
2018/07 | v6 | |
2018/06 | v1806 | |
2017/12 | v1712 | |
2017/07 | v5.0 | |
2017/06 | v1706 | |
2016/12 | v1612+ | |
2016/10 | v4.1 | |
2016/06 | v4.0 | V1606+ |
2016/01 | v3.0+ | |
2015/12 | v3.0.1 | |
2015/11 | V3.0.0 | for Windows 3.0.0 |
2015/10 | for Windows 2.4.0 | |
2015/05 | v2.4.0 | |
2014/12 | v2.3.1 | |
2014/02 | v2.3.0 | |
2013/10 | v2.2.2 | |
2013/07 | v2.2.1 | |
2013/03 | v2.2.0 | |
2012/05 | v2.1.1 | |
2011/12 | v2.1.0 | |
2011/08 | v2.0.1 | |
2011/06 | v2.0.0 | |
2010/08 | v1.7.1 | |
2010/06 | v1.7.0 | |
2009/07 | v1.6 | |
2008/07 | v1.5 | |
2007/08 | v1.4.1 | |
2007/04 | v1.4 | |
2006/03 | v1.3 | |
2005/08 | v1.2 | |
2005/03 | v1.1 | |
2005/01 | v1.0.2 | |
2004/12 | v1.0 |